私が勝手に好きになった

約束するよ あの場所に連れていくから

あの日の備忘録と未来のお話

 

尊敬する友人が、記憶は薄れていくものだからってブログを更新していた。

 

文章を書くのって体力が要る。

でもたしかに。書かないと忘れていってしまうし。万が一忘れたら思い出せないし。
 

 

重い腰をあげることにした。

 

 

これまでもずっと、書きたいなあという気持ちは持っていたのに書いていない現場はたくさんあって。さてどれから手をつけよう。

コンサートや舞台以外でも、転機になったメディア出演なんかも入れたらもうそれはそれはたくさんある。

 

 

私がIQ300で時間が無限にあったらもちろん全部書きたいけど、とりあえずすぐには無理だから、今回は大吾くんと初めて会った日のことを書こうかな。

 


あの公演以降、大吾くんのいる場所に何度も足を運ぶことになるのだから、そのきっかけを文章に残そう。 

正直もう鮮明には思い出せないのだけれど、記憶を引っ張り出して、無理矢理にでもここに残しておこう。

 

これから先どんどん大きくなる彼を見て自分を見失わないように。私の中に戻れる場所と初心を思い出せるきっかけを残すために。

 

 

 

 

2018年12月、大阪松竹座

運良く手元に舞い込んだチケットを握りしめて、大吾くんに会うためにここに来た。
 

 

初めにお伝えしておくけれど、ジャニーズJr.のコンサートは短い。さらに言うと関西Jr.のコンサートは、もっと短い。
 

なぜかって、東京Jr.がやらないようなお笑いコーナーを入れたり、ガチガチに仕込んだ漫才をキメたり、はたまた完成度レベチのコントを仕掛けたり、そういうのがなくてもやたらと笑いに走るMCがあったりするから。

本業の歌って踊るパートが笑っちゃうほど少ない。

 

実質アイドルしてるの何分ですかってくらい短いそのコンサートのために、そのたった数十分間のために、往復3万円弱の新幹線の切符を購入して、師走の超絶忙しい時期に仕事を放り出してひとり大阪に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


あんなにドキドキしてワクワクして美しくてでも少し儚い時間を過ごしたのは初めてだった。

 

幕が上がって彼の姿をこの目で捉えたその瞬間、心がグラグラした。泣いちゃうと思った。

 

松竹座のステージで、ずっと会いたかった大吾くんが動いて話してパフォーマンスをしている。大吾くんがすぐそこにいて、私は彼を自分の目で見ている。
 

「大吾くんって本当に、私が生きてるこの時代に存在しているんだ…」とか訳の分からないこと考えながら。


画面越しにしか、フィルター越しにしか見られなかった君が、会いたくてたまらなかった君が、そこにいた。やっと会えた。

 

 

息をするのが嫌でたまらない日も、大吾くんに会えると思ったら耐えられた。そのくらい、本当に本当に会いたかったのに、実際に会えたら逆にそれまでどうやって息をしていたのか分からなくなるほど嬉しかった。

 

 

 

大吾くんは、テレビの中と変わらずものすごく可愛くて、とてつもなく仕事人で、ステージに立っている間ずっとアイドルだった。

 

でもやっぱり、MC中にさっと耳打ちしたり、ふと目線が外れたり、そういうカメラに映らない一瞬を捉えられるのは、ナマモノのステージを観ているときだけだ。


 

なにより、彼の纏っているオーラというか、雰囲気を感じ取れたことが一番大きかった。

 

 

 

大吾くんは色んなことが顔に出るタイプだけど、何を考えているのかは全然読み取れない人だと思う。
 

とても分かりやすいのに、いつまでも分からない人。何かを背負っているような、それでいて全て捨てて今にも消えてしまいそうな、何かを守っているような、それでいて無防備で守りたくなるような、そんな感じ。

 

 

 

そもそも、この公演の時期はドラマ「僕らは奇跡でできている」の撮影が入っていたし、元々前半日程は出演しない予定だった気がする。
 

ドラマに出るってことは、それに付随する色んなお仕事がたくさん入るということで、ましてや大吾くんにとっては東京大阪間の移動だってあるから、本当に大変だったと思う。周りが想像する以上に大変だったはずなのに。

 

なのに、大吾くんはスケジュールを調整して出演してくれた。(完全に余談だけれど、大吾くんが出たいと思ったとき、それを叶えてくれた周りの大人達にも感謝したい。)

 

 

今から考えると、あの時期、なにわ男子のことも関西ジャニーズJr.のことも、これからどうなるのか全然分からなくて。
 

ユニットができて自分もそこに選ばれたとは言え、長年関西Jr.のセンターにいる大吾くんにとって、それがどれだけの出来事だっただろうって考えると切なくなる。

 

 

 


疲れも不安も恐怖も全部を飲み込んで、大吾くんはあの公演に精一杯の笑顔で出演してくれた。

 

多分大吾くんは、もう何年もそうやって重いアイドルの鎧を身にまとって、心を血だらけにしながら関西Jr.の先頭に立ってたんだろうな。

 


そんな覚悟と儚さを持つ人だと肌で感じられたことは、この先自分の想像以上に長く彼を応援することになる私にとって、とても大きなことだった。

 

 

 

正直今、少し前では考えられないくらいのペースでいろんなお仕事をさせてもらっているし、それはとても嬉しいことだけど、たまに、本当にたまに、まるで消費されるように表舞台に立つあの子達を見て、こんな風に大人の都合どおりになにわ男子を愛したいわけじゃないのにって寂しくなるときもある。

 

もしかしたらそれすらも言い訳で、どんどん大きくなる彼を見るのが寂しいだけかもしれないけれど。


でもきっと、こういう日々の先に「大吾くんが関西Jr.でなくなる日」が待ち構えているはずで、その日が来るのは多分、そう遠くはない。

 

 

 

 

 

自分でこのアイドルの道を進むと決めたにせよ、普通の男の子が経験する青春も恋愛も全部を我慢して、未来が約束されない不確かなこの世界でアイドルでい続けてくれたから、私は大吾くんに出会えた。

 

 

 


だから、大吾くんがこれから進む道が、どうかなるべく心地よい道でありますように。

道中には頼れる仲間がいて、楽しいことがたくさんあって、その道を進むことが嬉しいと思い続けられるような未来でありますように。 

 

 

そしていつか、その道の先に私が見たい「ゴール」が待っていてくれますように。